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2050年に太陽光200GW」、JPEAが長期ビジョン発表 

 

太陽光発電協会(JPEA)は2017年7月、2050年までの国内における太陽光発電の導入を概観した報告書「PV OUTLOOK 2050」を公表した。同報告書では、「2030年までに国内導入量(累積稼働量)100GW、2050年までに少なくも200GWの実現を目指すべきであり、その可能性は十分ある」とした。


 

2050年までの累積導入量の見通し(出所:JPEA「PV OUTLOOK~太陽光発電2050年の黎明~」・2017年6月)

また、固定価格買取制度(FIT)の改正に伴い、新認定制度に移行する未稼働の太陽光は21~29GWで、稼働済みの「みなし認定」を合せた新認定全体の容量は58~66GWになるとの見方を明らかにした。

2050年までの単年設置(出荷)容量

 

2050年までの単年設置(出荷)容量

「2050年に200GWを実現すべき」との根拠は、日本政府が掲げる「2050年までに温室効果ガス排出量を80%削減する」との目標を達成するため。この目標の実現には、「CO2を排出しない電源の比率を9割に高める必要がある」(環境省の長期低炭素ビジョン)ことから、「太陽光に求められる貢献レベルとして200GWは最低限で、より高い導入量が求められる可能性がある」(JPEA)とする。

ちなみに、太陽光の設備容量200GWは、現状の国内電力供給量の約2割に相当する。

また、自然変動電源である太陽光が、こうした高い割合で導入することが技術的に可能かどうかについては、「再エネ先進国のなかには、消費電力に占める自然変動電源の比率が年間平均で40%を超えた地域も存在し、対策は必要だが50%を超えることも可能とみられている」という。日本の場合、太陽光200GW、風力75GWの場合、自然変動電源の比率は30~35%になる。

JPEAでは、電力系統への統合を容易にする太陽光発電システムを「第4世代(PV System4.0)」と名付けている。「第1世代」の独立型、「第2世代」の系統連系型、「第3世代」の系統協調型の次に来る概念で、「独立・連系自在型」とした。

太陽光発電システムの進化 (出所:JPEA「PV OUTLOOK~太陽光発電2050年の黎明~」・2017年6月)

 

太陽光発電システムの進化
(出所:JPEA「PV OUTLOOK~太陽光発電2050年の黎明~」・2017年6月)

第4世代では、蓄電池などを活用した自家消費モデル(系統協調型)が進化して、AI(人工知能)を活用したリアルタイム制御により、電力系統の安定化に貢献するというイメージを示している。

加えて、ヒートポンプ技術による「熱利用の電化」と、車両駆動源のモーター採用による「運輸部門の電動化」によって、再エネ電気の需要を増大させるとともに、自然変動電源の出力変動を吸収する役割を担うようになると予測している。

また、FIT改正に伴い、新認定全体の容量は58~66GWになるとの見方を公表した。認定済みだが稼働していない太陽光発電(49G程度)のうち、20~27.7GWが失効し、21~29GWが新認定に移行すると見込んでいる。

ただし、「稼働済み案件は、最終的にほぼすべて新認定に移行できるものの、未稼働で新認定に移行した分のすべてが稼働するのは難しく、実際に導入される太陽光の総容量は58~66GWよりも下回るのではないか」(JPEAの増川武昭事務局長)と見ている。

(日経BP総研 クリーンテック研究所 金子憲治)

[日経テクノロジーオンライン 2017年7月11日掲載]